フレーム溶射
フレーム溶射のプロセス
溶線式フレーム溶射
※画像引用元:トーカロHP(https://www.tocalo.co.jp/technical/list/)
粉末式フレーム溶射
※画像引用元:トーカロHP(https://www.tocalo.co.jp/technical/list/)
フレーム溶射には溶線式と粉末式がありますが、溶線式は溶射される材料がワイヤー状のものを使用する方法。ワイヤー溶射とも呼ばれ、ワイヤー状の金属及び合金類の総てが溶射可能です。
粉末式は、溶射される材料が予め粉末にされたものを使用することが特徴。
粉末式フレーム溶射は、送給ガスにより送給口から送り込まれた溶射粉末材を、酸素-燃焼炎によって溶融し、素材に吹き付けることによって皮膜を形成します。主に自溶合金溶射やプラスチック溶射に利用されています。
フレーム溶射は、耐摩耗性、耐食性、耐熱性が非常に優れており厚みも均等で、安定した硬化層を確保できます。
フレーム溶射の特徴
フレーム溶射の特徴には以下のようなものがあります。
- 溶射ガンが軽量で取り扱いやすい
- 原料の付着効率が高い(溶射ガン内で原料粉末が滞留する時間が長く溶融が十分に進むため)
- 金属、合金、自溶合金、プラスチック、セラミックス、サーメットなど多様な材料を溶射することができる
- 騒音が少ない。圧縮空気を用いないので比較的静かなプロセス
フレーム溶射の実施例
アルミ製プーリーへのセラミック溶射
コーティング
引用元:姫路メタリコンHP(https://www.atengineer.com/pr/metarikon/20160525002.html)
引用元:姫路メタリコンHP(https://www.atengineer.com/pr/metarikon/20160525002.html)
アルミ製プーリーの溝にセラミックを溶射し、研磨仕上げを行っています。セラミックはグレーアルミナと呼ばれる非常に硬くて熱に強い材質。アルミの素材で軽量化しつつ、プーリー溝を硬くして長く維持していきます。
セラミック溶射は大型部品にも施工することが可能です。セラミックは硬くするだけでなく、耐食性、耐電圧性、耐熱性、コンタミ防止などの効果が。用途に応じて材料を選択することができます。
参照元:姫路メタリコンHP(https://www.atengineer.com/pr/metarikon/20160525002.html)
アルミ製ブロワー内面への超硬合金
溶射コーティング
引用元:姫路メタリコンHP(https://www.atengineer.com/pr/metarikon/20160525001.html)
引用元:姫路メタリコンHP(https://www.atengineer.com/pr/metarikon/20160525001.html)
アルミ製ブロワーの内側に超硬合金を溶射しています。溶射はアルミなどの柔らかい材料に超硬合金のような硬い材料をコーティングすることが可能。加工時の熱は150℃以下におさえており、アルミが歪むこともありませんでした。
また、メッキなどと比較すると厚い(およそ200~300マイクロメートル)膜を形成できるので、寿命を延ばすことができます。
参照元:姫路メタリコンHP(https://www.atengineer.com/pr/metarikon/20160525001.html)
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※1参照元:デジタルリサーチ「2013年版溶射市場の現状と展望」(2021年12月調査時点)
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