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補修

溶射による補修に用いられる方法や材料、溶射加工メーカーによる具体的な事例をまとめてみました。

産業機械部品などの補修を行うための技術とは

機材や部品等が摩耗・損傷した場合、対象物を丸ごと取り換えなくてはならないことがあります。しかし、この方法だと多大なコストがかかるのがネック。そこで取り入れられるのが、溶射加工による補修です。摩耗や腐食などによって損傷した部分を溶射加工で修復し、仕上げ加工を施すことで新品の状態へと戻します。また、使用する溶射材料によっては、耐摩耗性・硬度アップなど、もともとの基材がもつ以上の性能を付与することも可能です。以下に、溶射修復の概要についてまとめてみました。

形状・寸法の修復

産業機械部品等が摩耗・腐食によって損傷し、形状や寸法が変わってしまうと、精度が落ちるだけでなく使用不可に陥ることがあります。そんなときに役立つのが、溶射による肉盛補修です。損傷した部分に溶射材料で肉盛を行い、寸法を復元。再び使用できる状態へと修復します。

ちなみに修復には溶接が用いられることもありますが、溶接は「基材を溶かして修復する」のに対し、溶射は「基材を溶かさず修復できる」という違いがあります。また、溶射はセラミック・サーメット・金属・合金など、さまざまな材料を使って皮膜を作ることが可能。基材の材質もほとんど問いません。

参照元:
大阪富士工業HP(http://thermalspray.ofic.co.jp/purpose/restoration/
新潟メタリコン工業HP(http://yousya-kakou.com/use/saisei.html

形状・機能の修復

タービンやバルブといった機材は、激しい摩耗を受けやすい部分です。そのままにしておくと形状だけでなく機能の低下にもつながりますが、溶射加工であれば摩耗した部分をピンポイントで修復することが可能。単に修復するだけでなく、耐摩耗性に優れた材料を溶射すれば、従来の寿命よりも数倍長く使用できる可能性もあります。

産業機械部品などの補修を行うための溶射の材料

溶射によって形成される皮膜は、化学的ではなく物理的なものです。そのため、基材や材料への制限がほとんどないのが特徴。金属はもちろん、セラミック・サーメット・超硬材料なども使用することができます。100℃ 前後の低温下で作業を行えるため、基材への熱影響が少ないのもメリット。基材の歪みや、組成変化といったトラブルが起きにくくなっています。

産業機械部品などの補修を行うための溶射の種類

ワイヤー溶射

ワイヤー溶射とは、ワイヤー状の金属・合金線材を酸素と可燃性ガス(アセチレン)の燃焼炎で加熱。溶融または半溶融状態にして機材へ吹き付ける方法です。2本の金属・合金線材の先端にアーク放電を発生させ、それによって溶融した微細金属を圧縮空気で吹き付けるアーク溶射もワイヤー溶射の一種です。

対象となる基材の温度を150℃ 以下に抑えられるため低温肉盛溶射とも呼ばれており、熱影響が少なく、どのような基材にも使用することが可能。また、溶射被膜も0.3~10mmまで対応でき、厚肉盛による修復を行うことができます。溶射材料も、ステンレス・アルミ・ニッケル・銅・炭素鋼・モリブデンなど、目的や用途に合わせて選びやすくなっています。

参照元:
イプロスものづくり(https://www.ipros.jp/product/detail/239961004
村田ボーリング技研HP(https://www.murata-brg.co.jp/biz/sprayed/wire

プラズマ溶射

プラズマ溶射ガン内部にプラズマジェットを発生させ、溶射材料を加熱・溶融。基材に叩きつけるようにして皮膜を形成するのがプラズマ溶射です。高融点であるセラミックなどの材料を完全に溶融することができるため、密着力が高く緻密な皮膜を作ることが可能。修復のほか、耐摩耗・耐熱・耐食性といった機能を付与するのにも使用されます。

参照元:エアロテックHP(http://aerotec.jp/publics/index/12/

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引用元:プラクスエア工学公式
(https://www.praxairsurfacetech.jp/)
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  • サスペンションプラズマ溶射
取り扱う溶射技術
  • 高速ガス溶射
  • 大気プラズマ溶射
  • アーク溶射
取り扱う溶射技術
  • 爆発溶射
  • 新爆発溶射(Super D-Gun)
  • 高速ガス溶射(HVOF)
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※1参照元:デジタルリサーチ「2013年版溶射市場の現状と展望」(2021年12月調査時点)
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